ごあいさつ
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「もったいない」という言葉を、みなさんはどのように感じられますか?節約?資源保護?ケチくさい?今、この「もったいない」が注目されています。地球温暖化阻止が叫ばれて久しい現在、様々な活動を世界各地で試みています。近年の異常気象によって一般市民である私たちもまた、人ごとではなく鬼気迫るものを感じているところです。ゴミの分別やリサイクルを通して、その打開を図ろうとしてはみるものの、果たして、こんなわずかな活動で何が変わるのだろうかと疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。

 

時を同じくして、世界各地でやむことのない紛争。罪のない子ども達がなぜ、犠牲になるのか。生まれた土地の違いだけで、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされる人々がいることを、ユニセフ親善大使であるアグネスチャンさんの講演で聴きました。かつて戦争を経験したこの日本は、実に豊かな国になりました。ならば、今、私たちに出来ることは何だろうか、そう考え続けてきました。

 

「入れ歯リサイクル」は、「もったいない」から始まった活動です。ひとつでは少ない金額でも、たくさん集まれば大きな金額になるはず。それを恵まれない子ども達のために使うことが出来れば!

そう考え、発足して半年。

 

実を言えば、当初はどの程度この活動が広められるか、また、いつまで続けられるのかさえ分かりませんでした。なんと言っても、この活動は入れ歯を寄付して下さる方の善意に頼るしかなかったのですから。しかし、新聞・テレビ・ラジオ・雑誌などのメディアに取り上げていただけるようになり、入れ歯の寄付は増え続けました。ボランティアを申し出て下さる方もいらっしゃいました。今では、公共施設に不要入れ歯回収ボックスを置いていただけるまでになったのです。

 

活動を始めて半年で、寄付金額は約一千万円を超えました。ひとくくりに一千万円と言っても、これは本当にたくさんの方の、善意によって集まった金額です。私たちの力だけではとてもここまでは成し得なかったでしょう。

 

それでも「不要入れ歯で世界を救うなんて、何ていいアイデアでしょう!」というお褒めの言葉に、少しばかりいい気になって浮き足立つこともあります。けれども、浮いたついでに更に多くの方に活動を呼びかけながら、これからも「入れ歯リサイクル」を続けて参ります。

 

小さな力がいつか明るい社会の礎になってくれることを信じて、これからも皆様とともに歩んでいきたいと思っております。

 

NPO法人 日本入れ歯リサイクル協会

初代代表理事 三好 勇夫

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